茅森早香=打点女王の、華麗なる帰還【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 11/25 第2試合】担当記者 カイエ

茅森早香
=打点女王の、華麗なる帰還

文・カイエ【火曜担当ライター】2025年11月25日

今シーズンのMリーグも、この試合で120半荘目。
すなわち、レギュラー全体の40%を消化することになる。
試合数が増え、まだまだ始まったばかりと言っていたのがついこの間のよう。
気づけば、折り返し目前だ。

順位表の推移を眺めているだけで楽しいのは、同日連勝の頻度が高かったり、2局同時開催で週当たりの試合数が増えたりで、例年以上に各チームの浮き沈みが激しいからだ。

本日の対局に臨むのは、チームのポイントがマイナスである4チーム。

といっても、プラスをしているチームが10チーム中3チームしかない異常事態。いつぞやのセ・リーグが、交流戦の兼ね合いもあり、全チーム貯金無しという「セ界恐慌」と称される状態に陥っていたが、さしずめセ・パ混合のようなMリーグにおいては現状、KONAMI麻雀格闘倶楽部とEX風林火山の「2強」が大きく抜け出しており、それにチーム創設以来の最高ポイント記録を更新し続けるBEAST Xが続く。
あとの7チームは軒並みマイナスであり、これも当初は大きく離されるチームがあったが、最下位に沈んでいたチームが揃って奮起することで、徐々に隊列は縮まってきて団子状態。

まずはレギュラー突破が最大の見どころでありドラマであるMリーグ。
早くも一日たりとも目が離せない、勝負の時期の様相を呈してきた。

第2試合

東家:松本吉弘渋谷ABEMAS
南家:岡田紗佳KADOKAWAサクラナイツ
西家:茅森早香セガサミーフェニックス
北家:黒沢咲TEAM RAIDEN / 雷電)

いわゆる「借金生活」で下位に沈む4チームだが、現在のチーム事情はいささか異なっている。

ABEMASは昨日まで8戦連続逆連対で急下降。
サクラナイツも今月に入り、岡田の今期初トップ以外にトップがなく急下降。
逆にフェニックスは、一時期500を超えていた負債を半分以上返済する急上昇ぶり。元太が言う「今月中にマイナスを無くす」をビッグマウスとさせない勢いで、王者が飛躍的に復活している。
雷電は、やや上昇気配。それでも一時は200あったポイントがマイナス200となり、絶対値のような反転を見せていた。コツコツ調子を上げ、再び「貯金生活」を目指す。

また個人としても、4人ともにマイナスポイントといまいち波に乗り切れない。

松本・岡田の「青学コンビ」は、昨シーズンに続き、今期も厳しいスタートに。個人成績表の下位に沈んでいる。
それ以上の苦戦が茅森で、まだトップが無いどころか、3着3回・4着4回と連対すらなく、もちろんプラスポイントも持ち帰れていない。亜樹と滝沢という選手兼任監督仲間が好成績を収めているため、ディフェンディングチャンピオンの監督の不調が、余計に際立ってしまう。
黒沢も3着が多く、粘ってはいるものの、昨シーズンに続いて物足りない、もどかしい成績が続く。

東1局

先制は岡田紗佳
自風の【南】とドラの【9ピン】のシャンポン待ちは、山に丸ごと4枚残り。

これをツモって、リーチ・ツモ・【南】・ドラドラの2000・4000。
【南】が適度な深さにいてくれたおかげで、鳴いて3900点が多そうなところを嬉しい満貫
まずは前回の初トップの余勢を駆って、好調な滑り出しとなった。

 

東2局

ここも岡田。

イーペーコー完成のカン【4ソウ】の引き入れはラス牌。

2巡後、最速で良形のテンパイ。
美しい手牌は、親の満貫から。

黒沢。
こちらもイーペーコー完成のツモ。広くて高いイーシャンテンなら…

押した【4ピン】が無情にも岡田の当たり。
リーチ・タンヤオピンフイーペーコーは、裏が無くとも12000点。
岡田、2局連続のアガりで、早くも45000点に到達。個人連勝なるか。

 

東2局1本場

またしても岡田。
赤牌2枚のチャンス手を、仕掛けて5800のイーシャンテン。

しかし、ここは松本が3枚切られている三色片アガリの【2マン】をツモってドラ1で500・1000。
苦しいながらも懸命な姿勢が実を結んだ。
これ以上、岡田に走られては勝負が決まってしまいかねない。

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