その打ち筋は変幻自在! 女海賊・瑞原明奈、初航海は視界良好‼︎【熱論!Mリーグ】担当記者:東川亮

熱論!Mリーグ【Thu】

その打ち筋は変幻自在!

女海賊・瑞原明奈、

初航海は視界良好‼︎

文・東川亮【木曜担当ライター】2019年10月3日

いよいよ、「大和証券Mリーグ」2019レギュラーシーズンがスタートした。ここまで各チームが2試合を戦ったが、8チームの明暗がくっきりと分かれたのが印象的だ。

EX風林火山セガサミーフェニックスTEAM RAIDEN / 雷電、KONAMI 麻雀格闘倶楽部の4チームは、2試合を戦って1着2着がともに1回ずつ。一方で、KADOKAWAサクラナイツは3着2回、U−NEXTPirates、渋谷ABEMASは3着4着が1回、昨年優勝の赤坂ドリブンズが4着2回という、やや驚きの開幕節だった。

余談だが、やはりチーム数が4で割り切れる数字というのは非常にきりがいい。成績を見ていく上でも、チームの対局を追っていく上でも、非常に分かりやすくなったと思う。

さて、各チーム3・4戦目となる木曜日の対局。第1回戦では、2人の選手がMリーグデビューを飾った。

一人はサクラナイツ沢崎誠。新チーム、サクラナイツに加わった、豊富な経験と数々の実績を誇る大ベテランだ。

そしてもう一人が、パイレーツに加わった瑞原明奈。表舞台での実績は少ないながらも、ネット麻雀「天鳳」で9段まで到達したという実力の持ち主で、Mリーグ開幕直前には「第2回プリンセスリーグ」優勝を果たした。

サクラナイツ、パイレーツとも、開幕節はあまりいい成績を残せなかった。チーム浮上のきっかけを手にするべく送り出されたニューカマー2人、特に厳しい相手に囲まれた瑞原は、どのような麻雀を見せてくれるのだろうか。

こちらが第1回戦の対戦カード。

座順は東家から順に、瀬戸熊直樹佐々木寿人、沢崎、瑞原となった。

東1局1本場、瑞原はわずか3巡で待ちリーチを打つ。きっちりツモってMリーグ初アガリを決めた。次局もペンで積極的にリーチ。これは実らず流局となったものの、ここまではある程度真っすぐな打ち筋である。

東2局1本場、4巡目の打牌。それなりに整った形、ドラ受けのターツがあるので、「字牌を落として真っすぐ進めていくのかな」と思っていたのだが…

瑞原の選択は打。ドラ受けの両面を外す、ホンイツを強烈に意識した手順である。これは少々意外だった。

筆者は何となく、天鳳をメインで打つ人、打ってきた人は、ある程度シャンテン数や形を大事にし、無理に手を崩してまで大きな手を狙いにいくことはあまりないというイメージを持っていた。解説をしていた園田賢赤坂ドリブンズ)も「天鳳っぽくないですよね、天鳳でこんなところからを払わないですからね、基本的には」と評していたが、同感である。

しかしこれが見事に決まった。急所の一つだったカンをチー、をポンして単騎のホンイツ聴牌を入れると、直後に打たれた瀬戸熊のに「ロン」の声。5200は5500のアガリをもぎ取った。

積極的な麻雀を見せていた瑞原が、違った一面を見せたのが南1局。この局は沢崎が4巡目にドラのをポン、打点をちらつかせる中で場が進んだ。

瑞原は8巡目に聴牌を入れる。

と自風ののシャンポン待ちで、

は1切れ。

「東3局でああ打つアグレッシブな打ち手なら、ここは強気にリーチなのかな」と思ったのだが、瑞原は少考の後、打ちダマを選択した。

直後、親の瀬戸熊がハネ満まである三面張リーチを打つが、

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