Mリーガー・丸山奏子 強者への挑戦、その先へ【熱論!Mリーグ】担当記者:東川亮

熱論!Mリーグ【Thu】

Mリーガー・丸山奏子 

強者への挑戦、その先へ

文・東川亮【木曜担当ライター】2019年11月14日

2019年6月某日。

筆者は、埼玉県内のフリー雀荘でばったり出会った麻雀仲間を、車で自宅付近へと送り届けていた。

車中での話題はもちろん麻雀。

その中で彼は、ある「新人女性麻雀プロ」の名前を挙げた。雀力や客との接し方など、いろいろな魅力を語り、力説する。

「彼女はすごいよ。近いうちに絶対ブレイクする」

その名は、自分も耳にしたことがあった。あまたの雀士を知る彼がここまで言うということは、よほどのものなのだろう─

ハンドルを握りながら、そんなことを思っていた。

近いうち、どころではなかった。

それから一月と経たない7月9日、2019年プロ麻雀リーグ「Mリーグ」ドラフト会議において、前シーズン優勝チーム・赤坂ドリブンズの指名選手として読み上げられたその名は、瞬く間に麻雀ファンの間を席巻する。

さらに、開幕からおよそ1ヵ月で迎えた「大和証券Mリーグ」初陣においては、

「昨シーズンの個人成績トップ3を相手に、ハネ満を見逃して倍満をツモり大逆転トップを取る」

という、およそ麻雀漫画でも見ないような鮮烈デビューを果たした。
     丸山奏子

赤坂ドリブンズファン、そしてMリーグファンが待ちに待ったであろう彼女の2戦目。その相手は現役女性雀士の最強格、そして彼女がこの世に生を受ける前から一線で戦い続けてきた、2人の大ベテランだった。

第1回戦

東家:丸山奏子(赤坂ドリブンズ)

南家:沢崎誠(KADOKAWAサクラナイツ)

西家:前原雄大(KONAMI 麻雀格闘倶楽部)

北家:魚谷侑未(セガサミーフェニックス)

 


丸山の親番で始まった試合は、いきなり動きを見せる。第一打、沢崎がいきなりトイツのに手をかけると、前原がいきなりポン。次巡、沢崎は平然とを並べた。


前原はドラのを暗刻にしての満貫。


沢崎は役満・国士無双へ。


不穏なベテラン2人を見て、並の選手なら腰が引けてしまうかもしれない。しかし、丸山はをポンして前に出る。


その後、高め一気通貫の十分形リーチを打ってきた魚谷に対してもイーシャンテンから無スジのを打ち抜き、


魚谷のアガリ牌でもあったをツモって1000オール。まずはリードを奪う。


丸山は次局もカンのファーストテンパイで躊躇なく即リーチ。アガリこそなかったものの、1人テンパイでさらに加点。


東2局では終盤に差し掛かろうかというところで、この形からをカン。全く物怖じせずにゴリゴリと攻めの姿勢を貫く様は、見ていても非常に気持ちがいい。


一方で東4局では、ドラターツを落としてまで国士無双に向かう魚谷を警戒しつつ、をポンしてのテンパイはとらず、前原がカンを鳴いた後にをチーしてのテンパイ。最終的にはでオリることになったが、何でも鳴いていくのではなく、タイミングなどを含め、よりアガリに近いルートを的確に選択できているように見えた。


南1局1本場では、この形から切り。ソーズのカンチャンを払いたくなるところだが、が既に3枚打たれており、は456ターツで使えることからのリャンメンよりものカンチャンターツの方が使いやすそうだ。


次巡、選択がピタリとはまった引き。


その後、を片方残して目一杯に受けなかったことでテンパイを逃し、前原に先制の待ちリーチを打たれるも、巡目が深くなってきた14巡目、丸山は通っていない(入り目だった)をプッシュ。


首尾良く前原の切ったを鳴いてテンパイを入れ、5800は6100を前原から討ち取った。

ここまでは盤石の打ち回し。

─さあ、丸山の2連勝か─

そう思っていた、そして期待していた視聴者の方も多かったのではないだろうか。

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