なんと白鳥がを一発ツモ!そして裏ドラが暗刻の!この3000-6000は3800-6800で、白鳥が再度トップに立った。
次局の親番、白鳥は捨て牌が3段目に入った13巡目で待ちテンパイを入れる。手の中でピンフとイーペーコーの手役ができているので、出アガリは可能。赤1枚で5800点は打点としてはまずまず、巡目も深いが・・・
白鳥の選択はリーチ!打点を満貫以上に引き上げ、一気に勝負を決めに行くルートだ。
直後、瀬戸熊の追っかけリーチがかかるも・・・
白鳥、この日3度目の一発ツモ!会心の6000オールで、この試合のトップをほぼ盤石なものとした。
その後、親番での加点がならなかったとあれば、きっちり残り2局を消化してゲームを終わらせるだけ。瀬戸熊のツモアガリで少し点棒を減らしたものの、6万点越えの大トップで、Mリーグ最長タイとなる23局に及ぶロングゲームを制した。
この勝利の決め手として、彼のリーチ判断を挙げたい。特に南2局の6000オールは、人によってはダマテンで構え、2600オールをツモりながら「ああ、リーチをかけておけば一発ツモだったなあ」と後悔することもあるのではないだろうか。白鳥はそこで勝負どころをしっかりと見極め、勇気を持って踏み込んだことによって、大きなリターンを手にしたのだ。
そんな勇気を持つ彼は、勝利者インタビューで唐突に
「同い年の瑞原さんとの女流対決を制したかった」
という、リアクションに困るシュールなジョークを何の躊躇もなくねじ込んだ。
いや・・・個人的には嫌いじゃない、むしろこういうねじ込み方はちょっと好きなのだが・・・
インタビュアーの松本圭世さんがどんな表情をしていたのが、少々気になるところだ。
とにかく、白鳥はこの勝利で今シーズンの個人スコア第3位に浮上すると共に、渋谷ABEMASを最下位から救い出した。
さらに続く第2回戦では、ABEMASの元気印・日向藍子が一度はトップ目からU-NEXT Piratesの石橋伸洋に逆転されるも、再逆転をしてトップ獲得。チームは1日で140ポイント以上を稼ぐという大勝利を収めた。
白鳥のロングゲームが滑走路となり、渋谷ABEMASがこれから高く、大きく浮上する・・・そんな予感が漂った、11月21日の試合だった。
おまけ
この日の放送中に実況の日吉辰哉さんが触れていたが、ここまで4トップを取っている瑞原明奈は、なぜか日吉さんが実況のときばかりラスを引くというデータがある(※3着も1回ある)。
もちろんそんなものはただの偶然でしかないのだが、リーグが続くと、不思議とそんなジンクスが生まれてくるものである。そういう「オカルト」なデータを蓄積しながら試合を見ていくのも、Mリーグの少し変わった楽しみ方としては、ありかもしれない。
なお、ここまでの今シーズン、11/21付けでの日吉さん実況時の成績を見ていくと、ポイント1位が瀬戸熊直樹の167.9p、2位が白鳥翔の142.2p。一方で29位は瑞原明奈の-223.6pだが、28位は佐々木寿人の-114.5pだった。
この数字を見てどう思うかは、あなた次第。
東川亮
赤入り麻雀、東天紅(三人麻雀)などを愛する、さいたま市在住の麻雀ファン。本業はフリーのライター。飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」にて、オーナーである麻雀解説者・梶本琢程氏との接点が生まれ、その縁をきっかけとしてキンマWebにてライター活動を開始した。
ひがし@Twitter