亡霊を振り払った赤5ピン切り! 魔術師・園田賢のカムバック!【Mリーグ2020観戦記10/30】担当記者:真中彰司

亡霊を振り払った切り! 

魔術師・園田賢のカムバック!

文・真中彰司【金曜担当ライター】2020年10月30日

2回戦

東家:前原雄大KONAMI麻雀格闘倶楽部

南家:多井隆晴渋谷ABEMAS

西家:朝倉康心U-NEXTパイレーツ

北家:園田賢赤坂ドリブンズ

 

東1局、まずは前原の先制リーチで開戦。

マンズのホンイツに向かっていた園田がを掴んでしまう。

しかし、華麗なローリングでを使い切ってテンパイ!

1枚切れのと、中張牌ののシャンポンでリーチは流石に無謀だろう。

ここは落ち着いてダマテンで仕留め、3200点の加点。

東2局はまたも前原が先制リーチ。

さすがリーグトップのリーチ率を誇る格闘倶楽部。とにかく攻め続ける。

しかし、このリーチに親の多井が追いつき、前原が一発でを放銃。

多井が一気にトップに躍り出た。

多井の独壇場となりそうなところだったが、そこに待ったをかけたのが園田。

をポンしたこの手から…

ドラのを切った!ここは多井の親を流したい局面。

打点にこだわって苦しいカンを残すよりは、マンズの好形を伸ばす選択を取った。

これが見事にハマり、引きでイーシャンテン。

そしてをポンして待ち。

最初にを切っていると、のシャンポン、またはカンという非常に苦しい待ちになっていた。

これを前原からアガって2600点。「魔術師」の園田が戻ってきたか?

ここまでは順調だが、園田は未だノートップ。

どうしても初トップが欲しい園田だが、相手は最速最強・多井隆晴

鉄壁の守備力に加えて、要所ではキッチリ相手の勝負手を捌く。全く隙が無い。

迎えた東4局。をポンして、多井がマンズのホンイツに向かう。

一方の親の園田は、ドラが重なってイーシャンテン。

危険なマンズを一気に勝負して、渾身の親リーチ!

を力強くツモり上げ、裏も乗せて6000オールでトップ目に立った。

この跳満で箱下に沈んだ前原。

だがしかし、放銃してもなお攻め続けるのが格闘俱楽部スタイル。

まずは一気にマンズに寄せて…

園田と朝倉の2軒リーチにもひるまず、ホンイツでテンパイ。

猛然と押し続け、満貫をもぎ取った。

前原は続く南1局の親番でも、攻撃の手を緩めない。

朝倉のリーチに対して、鳴いても満貫の手を仕上げてきた。

まずはをプッシュ。

続いて。とにかく押す!

ドラのだって…とにかく押す!

「こちらは満貫だ。文句あるかね?」と言いたげな表情で押しまくる。

この押しにカンでテンパイしていた多井も、さすがにタジタジ。

「前原さん、やってんな!?」と思っていることだろう。

今にも切られそうなだったが、多井はキッチリ止めて、守備力を見せつけた。

しかし、前原がその豪腕で4000オールをツモって一気に復活。

生命力の強さを見せつけた。

一度掴んだ親番はなかなか離さず、しぶとくテンパイを入れてくる前原。

ペースの奪い合いになったが、ここは多井が満貫ツモで振り切る。

多井と園田のデッドヒートで迎えた南3局3本場。

多井はピンフのみだがリーチを入れる。

ラス親は園田、かつ前原と朝倉が3着争いで競っている状況。

オーラスで脇に差し込む選択肢を増やすために、リーチで打点を稼ぐ選択を取った。

ここに園田が喰らいつく。ダブをポンして、無筋をプッシュ。

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