チームの力となるために 丸山奏子、トップを追った決意の見逃し【Mリーグ2020観戦記1/3】担当記者:東川亮

チームの力となるために 

丸山奏子、トップを追った

決意の見逃し

文・東川亮【日曜担当ライター】2021年1月3日

1/3の大和証券Mリーグ、第1回戦。

赤坂ドリブンズはチームの2021年初戦に丸山奏子を起用した。

年始での7戦目は、昨シーズンとほぼ同じ出場ペース。

昨シーズンは規定打数下限の10戦しか出場がなかったが、今シーズンはより多くの試合に出たいという気持ちを強く持っているはずだ。

第1回戦

東家:勝又健志EX風林火山

南家:丸山奏子赤坂ドリブンズ

西家:瀬戸熊直樹TEAM雷電

北家:石橋伸洋U-NEXT Pirates

 

 

東1局

丸山は6巡目にを槓子にすると、リャンシャンテンから暗槓。

そこから真っすぐテンパイに向かってリーチをかけると一発ツモ、裏ドラは乗らなかったがテンパネで幸先良く満貫のアガリを決める。

次局で先手を取ったのは石橋。

6巡目にして待ち、打点も待ちも申し分ない形でリーチを打つ。

しかし親の丸山も手を崩さずに粘ると、と押してカン待ちの追っかけリーチ。

待ちは悪くとも、先にあるなら問題なし。

石橋がを掴み、リーチドラ1に裏ドラも1枚乗って7700と、連続の高打点でリードを広げた。

東3局、丸山の序盤の切り出しが興味深い。

2巡目、ここからを打ち、カン受けのターツを外す。

普通に進めていても先制は難しそうということで、字牌を残して守備力を担保しつつ七対子や一色手など打点が見込めそうなときだけ前に出る、という進行。

点数を持っているときには有効な手だ。

ただ、前に出たときに先手を取られる、という場面も麻雀にはある。

東4局1本場、丸山はと仕掛け、ドラも重ねて打点も見える形に。

しかし先制テンパイは瀬戸熊、ペン待ちで即リーチ。

丸山は手牌7枚で戦わなければいけない状況となった。

安パイはなし、ならば前に出る。

時間を置かず無スジを打ち抜く丸山の姿は、昨シーズンよりも頼もしく見える。

終局間際にはをチー、中スジのドラを切ってテンパイ取り。

劣勢に立たされながらも粘りを見せ、テンパイ料1500点をもぎ取った。

 

南1局2本場

丸山はドラドラにを重ねて打点が見える形。

に頼るだけでなく七対子も見た進行をしていくが、勝又・石橋も七対子に向かうという、手役がぶつかる場になった。

しかし丸山の手は、ここから意外な伸び方を見せる。

と暗刻にし、四暗刻のイーシャンテンとなった。

そして瀬戸熊が待ちリーチを打った直後、丸山がを重ねてテンパイ。

は既に2枚切れだが、は2枚とも山に残っている。

ここで丸山は少考。

の位置から、ペン待ちの最終形を考えていたことが推察される。

ただ、役満が目の前に見える状況ならどうか。

丸山は役満だけは逃さぬようシャンポンに待ちを取り、その上でヤミテンに構えた。

リーチをかけずともツモれば四暗刻、出アガリでもトイトイ三暗刻ドラ3の倍満という大物手。

ならばリーチは不要だ。

ここは瀬戸熊が一発でをツモって3000-6000。

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