滝沢和典、辛勝も…
四者一歩も引かない卓上は
神選択が飛び交う
トランス状態!!!!
文・山﨑和也【月曜担当ライター】2021年5月10日
5月10日、いよいよファイナルが始まった。この日は1試合目から熱かった。

この結果だけ見ると「何やってんだよ松本!」という感想で終わってしまいかねないが、最後まで映像で試合を追った方は松本の勇姿を目の当たりにしたのではないか。ファイナルという舞台らしい選択に筆者は胸を打たれた。こちらも必見である。

1試合目を終えてのチームポイント。首位のABEMASがラスに沈んだことで、さらに全体の差が縮まっている。まさしくどこのチームにも優勝の可能性が残されていると見ていいだろう。

2試合目を戦う選手はこちら。
5月10日 2回戦
東家 内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ)

解説席には麻雀格闘倶楽部の佐々木寿人プロと高宮まりプロが登場。厚みのある解説に加えて掛け合いも楽しく、まさに充実したものであった。

東1局。

チャンス手だったのは園田。メンタンピン系のまとまった手にドラ2赤で打点もある。

親の内川はをポンして打
。これは大三元もちらっと見つつ、ホンイツを狙っている。

を引いて打
。積極的に高打点を目指していく。

内川の手が筒子にまとまるか注目が集まる中で、園田がテンパイ。なんとドラが暗刻になった。

カン待ちのダマテンに取る。この
は仕掛けが入った親の内川が切っている牌なので、周りから相当出やすいのだ。筒子の染めの気配がする親を警戒すればするほど萬子は出やすい。

これに危なかったのが白鳥。自身の手を進めるにはターツを払っていくしかないのだが、を切ると園田に
がアウトだ。しかし
は親にチーされてしまいそう。

いったんを切ってこらえたが、次巡で
を放銃となった。

園田が先制の満貫パンチ。

ABEMASにとって嫌な雰囲気が漂う。こんな交通事故みたいな満貫は不運というほかないのだが、ファイナルの舞台ではそれすらも痛い。2連敗だけは避けないといけない。
東3局。

じわじわと小競り合いがあり、園田のリードはほとんどなくなっている。滝沢はドラのが対子という手格好。

内川は萬子が伸びそうな感じで、東1局のホンイツを思わせる。ここは打とした。

が暗刻になって凶暴な手と化した滝沢。もうどこからでも仕掛けていける。ここは打
とし、
引きの受け入れも残した。

内川がいよいよ萬子にまとまりそうになってきた。

親の園田もをポンして参戦。正直、全然手がよくなかったので筆者は途中から疎かになっていたのだが、気づけば索子のホンイツやトイトイがうっすら見える手になっていた。

内川が手を止める。萬子が押し寄せること押し寄せること。勢いのままを落としたくなるが、内川の選択は違った。

索子を払わず落とし。これは園田に対して少し嫌ったのか、それともピンフ赤でリーチをかけようということなのか。
はドラ表示牌に1枚見えている。となると、見れば見るほど柔軟な一打に思えてなるほどであった。
