いつもの「やんちゃ」を捨てた本田朋広。雷電のセミファイナル進出とともに、120試合の激闘に幕が下りる。【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 3/27 第2試合】担当記者 虫かご

いつもの「やんちゃ」を捨てた
本田朋広。雷電のセミファイナル
進出とともに、120試合の
激闘に幕が下りる。

文・虫かご【金曜担当ライター】2026年3月27日

最後までもつれるボーダー争い

3月27日のMリーグ第二試合。

昨年の9月15日に開幕したレギュラーシーズンも、ついに最後の試合を迎えた。今年から10チームに増え、試合数は120へと大幅に増加。2卓同時開催なども交えて、40名の選手はもちろん、チーム関係者、実況解説、番組スタッフなど、Mリーグに関わる全ての人が、いろいろな「はじめて」を経験しながらシーズンを駆け抜けてきた。

いつもより長く感じるシーズンも、今日で一区切りとなる。

前日の対局を終えて、個人賞争いは続々と決着がついた。MVPは、下石戟BEAST X)が堂々の戴冠。同じく今期から参戦した永井(EX風林火山)や、滝沢(KONAMI麻雀格闘倶楽部)とのデッドヒートを制した。その滝沢は、MVPこそ逃したものの最多トップ賞を獲得。また、4着回避率は渋谷ABEMASの白鳥が受賞することが確定した。

いよいよセミファイナルへの期待が膨らむ一方で、いまだ決着のつかない戦いが残っていた。雷電とABEMASによる、セミファイナル進出をかけた争いである。

ABEMASが臨んだ26日の対局では、第一試合に白鳥が痛恨の4着をひくも、大将・多井が第二試合で値千金のトップ。素点も大きく稼ぎ、なんと0.5ポイント差で雷電をかわした。

雷電が小さくないプレッシャーをかかえて迎えた最終日。第一試合を託された黒沢は、息が詰まるような接戦の中で、ユニバースの期待に応えるトップを獲得してみせた。

 

これで、再びセミファイナル進出の権利は雷電の手に渡った。第二試合では、9,200点を保持することが通過の条件となる。

第2試合

東家:醍醐大セガサミーフェニックス
南家:本田朋広TEAM RAIDEN / 雷電)
西家:小林剛U-NEXT Pirates
北家:園田賢赤坂ドリブンズ

 

レギュラー突破を絶対に取りこぼせない場面で、雷電が送り出したのは本田だった。普段は、常に前掛かりに対局に参加する本田だが、一定の条件が突きつけられた試合でどのような打ち回しを見せるのか、注目が集まる。

序盤に突き抜けた本田

いよいよ幕を開けた最終試合、ゲームは序盤に大きく動く。

東1局。園田が【白】、小林が【發】に声をかけ、空中戦が始まる。そんな中、じわりじわりと対子を増やしていた醍醐。一度は【4ピン】単騎で待ち構えるも、【3ソウ】をひいたところで場況をぐるりと見回し、リーチに踏み切った。が、これは山に0枚。

一方の本田。筋の【7ピン】などで粘る道を模索していると、ほどなく【9ソウ】を引き入れて【3マン】【6マン】待ちのテンパイを入れた。ためらう素振りも見せず、淡々とリーチを宣言した。

ここまでは、過度にオリることなく親のリーチにも立ち向かっていく、いつも通りのバランスに見える。本人も試合後、序盤は普通に打つことを意識していたと振り返っている。一度リードしてしまえば、その後の立ち回りがかなり楽になる序盤。ぜひとも和了をものにしたい場面だ。

本田はさらに、暗刻にしていた【7マン】を引き入れ、暗カン。打点上昇への期待も高まる。

小林、園田もなんとか粘る道を探るが、本田が【6マン】をツモ。気になる裏ドラは…。

なんと4枚!放送では聞き取りづらかったが、本田は裏ドラを確認したときに思いがけず「あっ」と声を漏らしてしまったそうだ。まずは身軽になりたいこの場面で、あまりにも大きな3000-6000を決めた本田が、セミファイナル進出への道筋を確かなものにした。

本田が封印した「やんちゃ」、最後に突き放した園田

序盤で点棒を重ねられた場合は、守りに徹するプランだったという本田。跳満ツモ以降は、その言葉通りの立ち回りを見せた。

例えば、自身最後の親番を迎えた南2局。醍醐が早々に【白】のポン、【2マン】のチーで発進すると、

本田は自身の手に溺れることなく、あっさりと面子を壊して安全牌をためはじめた。

普段の本田であれば、迷うことなく立ち向かって攻めていくだろうが、万が一の放銃も起こさない打牌を続けた。これまで幾度となく目の当たりにしてきた「やんちゃ」なスタイルからは想像もつかない光景だが、ユニバースの方々からすれば、これほど安心できる打ち回しもないだろう。

対局はその後、全員にトップの可能性が残されたオーラス南4局2本場で、園田が会心の6000(は6200)オールを決めて突き抜けた。これにより、セミファイナル最終日の卓組に影響するフェニックスとの4位争いにも決着がついた格好となった。

最後は、リーチをかけた醍醐が2000-4000は2300-4300をアガり終局。

序盤のリードを生かして冷静な立ち回りを続けた本田が、チームをセミファイナルに導く3着を手にした。

いざ、セミファイナルへ

こうして、120試合に及んだレギュラーシーズンが終わりを迎えた。首位と最下位で約1400ポイントの差がついた順位表を眺めていると、熾烈な戦いの数々が頭の中を駆け巡ってくるようだ。

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