藤崎智が「全然忍者じゃなかった」夜【麻雀最強戦2025 骨肉の争い】観戦記【決勝卓】文:城悦男

藤崎智

「全然忍者じゃなかった」夜

【決勝卓】担当記者:城 悦男 2025年9月13日(土)

初めまして。城 悦男(じょう えつお)と申します。縁あって、麻雀最強戦の観戦記を担当することとなりました。私なりに一生懸命書きましたので、よろしくお願いいたします。

『麻雀最強戦2025 骨肉の争い』の決勝卓には、以下の4名が進出しました。

A卓1位:魚谷侑未プロ

A卓では大物手を次々とものにし、終始試合をリードする展開に。「何としてでも勝ちたい最強戦」で、果たして勝てたのか?

A卓2位:醍醐大プロ

さすがはMリーグ2024-25シーズン優勝&MVPです。腰が据わった麻雀で、しっかりと決勝卓に進出しました。

B卓1位:堀慎吾プロ

読者アンケートで、「最も強いプロ雀士」に指名されました。それに応えたかのように、大接戦だったB卓を見事1位通過。

B卓2位:藤崎智プロ

沢崎誠プロ曰く、「堀さんは強い麻雀、藤崎は上手い麻雀」とのこと。果たしてどちらが「勝つ麻雀」なのか、注目した方も多いでしょう。

ここからは、私が気になった局を4つピックアップしていきます。

 

ピックアップ①:東1局

藤崎プロのこの場面。【白】はすでに1枚切られましたが、藤崎プロは鳴きませんでした。さすがに孤立している【發】を切るだろうと思いましたが、

藤崎プロは【5ピン】切り。ドラである【3ピン】の受け入れを残しませんでした。さらに、

【西】鳴いて、河に【5ピン】【4ピン】と並べました。ホンイツだけでなく、大三元までも見据えている進行ですね。しかし、

堀プロが【6ピン】【9ピン】待ちでリーチしました。ドラの【3ピン】が2枚あり、打点は十分です。ところが、

藤崎プロは怯まずに【8ソウ】をポンしました。これで【1マン】【4マン】待ちテンパイです。リーチ直後にさり気なく【6マン】を切っていますが、安全牌ではありません。これは臨戦態勢だ!

東1局を制したのは藤崎プロ。【4マン】をツモり、【西】【白】で700・1300のアガリです。

大三元まで見据えていたとはいえ、藤崎プロがとてもアグレッシブで驚きました。1位だけしか価値のない、トーナメントだということを強く意識したのでしょう。

 

ピックアップ②:東2局1本場

親番は落ちましたが、醍醐プロの配牌に【白】とドラの【8マン】が2枚ずつ。仕掛けても3900以上でアガれそうです。

しかし、この形になったところで、

醍醐プロは【白】のトイツ落としを敢行しました。【白】に頼らず、タンヤオに活路を求めたということですね。そして、

トイツ落としとタイミングが重なったところでテンパイ。カン【5ピン】待ちのヤミテンとなりました。その【5ピン】が、

堀プロの元へ。チートイツのイーシャンテンだった堀プロに、3枚目の【5ピン】は不要でした。ロンの声が掛かり、

タンヤオ・ドラ2で醍醐プロのアガリとなりました。

この重厚感あるアガリこそが、醍醐プロの真骨頂ではないでしょうか。少なくとも、私には醍醐プロのイメージ通りに思えました。それにしても、配牌で字牌が5枚あったのに、アガリ形がタンヤオになるとは驚きですね。

 

ピックアップ③:東4局

親の魚谷プロに【發】が3枚。チャンスが訪れました。

親番の4000オールで一歩リードした藤崎プロは、ピンフイーペーコーが見えそう。ところが、

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