熱論!Mリーグ【Thu】
まさに無双、魚谷侑未!
役満後も攻めの姿勢を貫き
最高スコア記録を更新
文・東川亮【木曜担当ライター】2020年2月27日
2/27、18時。
筆者は、Mリーグスタジオにいた。
筆者は今シーズン、幾度となくMリーグスタジオで多井を取材している。
3月1日発売の「近代麻雀」2020年4月号からは、取材の中でお話しいただいた内容をまとめた
「これで勝てる!実戦対局問題集」
の連載がスタートする。
ぜひ「近代麻雀」本誌をお手に取って、「最速最強」の思考に触れていただければと思う。
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「無双」という言葉がある。
広辞苑で意味を調べると「ならぶもののないこと」「二つとないこと」。
2/27の「大和証券Mリーグ」第1回戦。
この試合でまさしく「無双」と言える大活躍をしたのが、セガサミーフェニックス、魚谷侑未だった。
今回はMリーグスタジオにいたということで、実際に聞いた選手の言葉を交えながら、この1戦を振り返っていきたい。
第1回戦
東家:石橋伸洋(U-NEXT Pirates)
南家:魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
最近ではゲームのタイトルなどでおなじみの言葉となっている「無双」だが、麻雀ファンにとって無双と言えば、やはり「国士無双」が思い浮かぶだろう。
東1局。
魚谷の配牌は、実況の日吉辰哉の言葉を借りれば「悪すぎていい」。
19字牌が10種、さらに他家に2枚持たれていたもあっさりと引き、一気に国士無双が現実味を帯びる。
そして、わずか7巡目で待ちテンパイ。
その後、松本が待ちのリーチをかけるが、それに対して魚谷が無筋のをスッとツモ切った。
これで松本は国士無双を確信。
「待ちがであってくれ」
と願っていたという。
疑惑を深めていた前原、石橋も以降は字牌を切らず対応に入る。
決着は・・・
魚谷のツモ!
会心のアガリに、セガサミーフェニックスの控え室からは、大きな歓声が沸き上がった。
思えばこの役満は、2/25のMリーグで黒沢咲(TEAM雷電)が決めた四暗刻単騎に続く、2局連続での女性選手の役満となる。
「前回の役満よりは盛り上がってないかもしれないですけど、個人的には嬉しかったです」
と本人は謙遜していたが、さすがにオープニングヒットとしては強烈すぎる。
役満をアガってなお、魚谷の勢いは止まらない。
迎えた東2局の親番、
まずはこのカン待ちリーチでソーズの染め手に向かっていた松本から3900を出アガリ。
いくらなんでも、この捨て牌でこの待ちは相手にとって厳しい。
さらに次局、この待ちリーチを一発でツモって4000は4100オール。
そして、大きく手を育てる意識を見せたのが、東2局2本場。
魚谷はこの形からトイツのを外す。
端牌のトイツを外してタンヤオやピンフもつけよう、あわよくば三色も、という打点を意識した一打だ。