熱論!Mリーグ【Sat】
それは「理」なのか
「オカルト」なのか…
卓上を席巻するモンスター・
沢崎誠、驚異のビタ止め!
文・東川亮/2020年3月29日
「Mリーグ2019 朝日新聞セミファイナルシリーズ」も、いよいよ最終局面を迎えた。
4位までがファイナルに勝ち進めるという状況の中、現状では4位・U-NEXT Piratesと5位・TEAM雷電が最後の椅子を争うという様相を呈してきている。
3/29、3/30で行われるこの2チームの直接対決。
第1ラウンドとなるこの日の第1回戦は、オーラスで雷電の黒沢咲が直接のライバル・パイレーツの小林剛への満貫直撃で逆転トップという、劇的な幕切れを迎えた。
第1試合を終えての順位がこちら。
雷電が一気にパイレーツをまくるのか、パイレーツが4位を死守するのか。
はたまた、連闘の佐々木寿人が希望をつなぐトップを取るのか。
今シーズン最後となる、週末開催のMリーグ。
希望を抱く3者の前には、老練かつ強大な「モンスター」の姿があった。
第2回戦
東家:石橋伸洋(U-NEXT Pirates)
石橋、沢崎の2人テンパイで迎えた東1局1本場。
3巡目に、沢崎がカンチーで仕掛ける。
他家の目からは、この時点でタンヤオが否定され、役牌が絡んでいない限りは、ホンイツやチャンタ、三色、一気通貫など、形がある程度分かりやすい手役に限定される。
沢崎の切り出しを見るとピンズの一色手が想定されるが、実はジュンチャンドラドラという大物手、これを7巡目にテンパイ。
そこに萩原からのリーチがかかると、石橋は萩原の現物をスッと切った。
これが沢崎のペン待ちにヒット。
マムシの罠が石橋を捉え、8000は8300を飲み込んだ。
これには石橋も、「やってねぇよ」とばかりにこの表情。
しかし、セミファイナルで3勝2着1回と絶好調の石橋も、このままでは終わらない。
次局に先制リーチを打って満貫のツモアガリ。
リーチの前巡には仕掛けを入れている親の沢崎に対し、真っすぐドラを打ってイーシャンテンに取っている。
素直な手組みに手もついてきている感じだ。
しかし、試合はやはり沢崎ペースだった。
東4局1本場、沢崎はピンズ、ソーズを払って一気にマンズの一色手に寄せていくものの、のポンはせず、から仕掛ける。
マンズの染め手だと見せてしまうと字牌を絞られてしまうという、繊細な判断だ。
そこから首尾良くを引いてテンパイし、・ホンイツ・赤・ドラの満貫をツモアガリ。
トップが欲しい3者を尻目に、悠々と点棒を稼いでいく。
そして圧巻だったのが、南2局だった。
この局は石橋がトイツ、赤にドラもある勝負手模様。