東4局
またもや加藤の強烈な一撃が炸裂。
リーヅモピンフ一通ドラ1で3000・6000のアガリ。
親の亜樹にとっては痛い親被り。
このアガリで加藤がトップ目となる。
南1局
いまだアガリがない松本。
12巡目にチートイツをテンパイ、リーチ発声したものの、宣言牌の
で親の中田に放銃。
ドラドラで5800点のアガリ。中田は南場の親でも連荘する。
松本は持ち点4900点のダンラスでさらに苦しい状況となった。
麻雀最強戦〈公式〉Xアカウントでの事前アンケートでは47.1%の支持を得た松本。
1本場ではタンヤオでテンパイするが加藤から出た
を見逃したのち、ピンフに手替わりしてのフリテンリーチを打つ。
結果は流局。松本は三人からノーテン罰符を得る。
南2局2本場
リーチが不発続きの松本。ここでまた先制リーチ。
ドラの
と
のシャンポン待ちで満貫確定の手だ。
今度こそ反撃か!?
しかし次巡、すでにテンパイしていた中田にまたもや
で放銃。
タンヤオドラドラの手で、中田は3900点の2本場で4500点と松本のリーチ棒も得る。勝ち上がりにまた一歩近づいた。
南4局
前局の親番で松本はリーチを打つがまたも不発、勝負はついにオーラスを迎えた。
トップ目は加藤で、2着目は中田。
この二人が勝ち上がるのか?
親番の亜樹は19000点持ちの3着目で、6000オールのアガリもしくは連荘にかける。
これまでまったくアガリがない松本は、1900点持ちのラス目。
勝ち上がるには役満ツモか三倍満以上の直撃が必要という、厳しすぎる条件だ。
その松本は第1ツモで
が重なり、チートイツのイーシャンテン。
当然チートイツではアガれない。
狙うのはもちろん役満、四暗刻だ。
2巡目で
が暗刻になり、四暗刻のリャンシャンテン。
モニターの前で観戦する私の手のひらが、じっとりと汗ばんできた。
5巡目に
を暗槓、次巡
が暗刻になる。
四暗刻イーシャンテン。
まさかの大逆転があるのか!?
これまでアガリがまったくなかった松本が、最後に超ド級の手を、役満を決めるのか!?
しかし中田の手は軽い。タンヤオで仕掛けていき、先にテンパイを入れる。
このまま中田が決めるのか?
松本の四暗刻は幻で終わるのか?
10巡目、松本は
を引き四暗刻をテンパイ、力強くリーチを打った。
待ちは
と
。
手汗を拭いながら私は叫んだ。
「松本! ツモれ!」
――そして2巡後、松本は
をツモった。
これまで何度もリーチを打ち、すべて不発に終わっていた松本が最後に決めた会心の一撃。
加藤をかわし、トップ通過を決めた。
諦めない姿勢が呼んだアガリに、きっと多くの人が感動したと思う。
勝ち上がったのは加藤と松本、二人の野獣。














