めりー・くりすまーす! 今日も元気に3000・6000! 麻雀歴1000年の鴉天狗、千羽黒乃が今週もキンマwebにやってきたのじゃ!
世間はクリスマス一色じゃが、儂はもちろん麻雀三昧。今週は雀魂の公式大会「四象戦」に参戦し、昼夜を問わず牌を握っているのじゃ! 儂のYoutubeチャンネルでは視点配信も開催中。ぜひぜひ見に来てほしいのじゃ!
先週は序盤の孤立牌の切り順についてお話したのじゃ。
自分ではあまり使いみちのなさそうな字牌や端牌、それらを処理する順番は自分の手の「やる気」によって変わってくるのじゃ! 生牌の役牌は鳴かれてしまうかもしれないけど、自分の手が良いときには他家が重ねる前に切ってしまうのがオススメ、とお話したのじゃ! 細かいけど差が付く知識、まだ読んでない方はぜひ読んでほしいのじゃー🐦!
これまでの記事では、手作りやリーチ判断、押し引きなど様々な場面の基準として「打点があるかどうか!」と度々お話してきたのじゃ! 覚えてるかのう?
けれど! それが大きく変わる状況があることをご存知なのじゃ? それは「アガリトップ」という状況じゃ。
【アガリトップとは!】
たとえば、こんな点数状況で迎えたオーラスを想像してほしいのじゃ!
こうした点棒状況ならば、1000点アガっても8000点をアガっても自分の最終的な着順は同じ1着になることが分かるかのう?
麻雀というゲームの最大の目的はトップを取ること。このように、「何点でも良いからアガりさえすれば自分がトップだ!」という状況は「アガリトップ」と呼ばれ、普段とは違った打牌選択をすることになるのじゃ!
また、特に4着を回避することの比重が大きいネット麻雀ルールでは、「アガリ3着」のような状況も多く発生するのじゃ!
こちらのケースでは、なんとしても1000点を和了ってラス回避(3着)を目指したいところ。このような状況でも、アガリトップのときと同じような打牌選択をすることになるのじゃ!
つまり、アガリトップの打ち方をする状況とは「微差の着順争いをしている南4局(オーラス)」であること。その時の具体的な方針は「打点にこだわらず、とにかくアガることが大事!」となるのじゃ!
【打ち方はどう変わるのじゃ?】
では「打点にこだわらず、とにかくアガることが大事」な状況だと、打ち方は普段とどう変わるのじゃろう?
たとえばこんなイーシャンテンを考えてみてほしいのじゃ!
南4局南家3巡目ドラ 34100点持ち2着目(アガリトップ)
優秀な連続系が2つもある、くっつき聴牌の形。萬子の受け入れは~、筒子の受け入れは~、あとは引きでも聴牌じゃな! 受け入れは17種と、非常に広いメンタンピン赤1のイーシャンテンじゃ!
門前でも受け入れ枚数は十分に多くリーチによる打点上昇幅も大きいため、平場ならば極力鳴かずに門前での聴牌を目指したいイケメン中のイケメン、好形中の好形イーシャンテンじゃ!
しかし、和了トップの状況ならば、2000点でも8000点でもアガりさえすれば同じ1着! すなわち、この手を門前で進めることで得られる「リーチによる打点上昇」のメリットが平場よりも非常に小さくなっているのじゃ!
ということは……? そう! 上家から切られた~、~はチーして、タンヤオ赤1の聴牌に取るのが「アガリトップ状況」での打ち方じゃ!
門前ならば跳満まで見える、こんな極上の松坂牛ステーキ肉のような美しい一向聴を、たったの2000点ぽっちにしていいのじゃー!? ともったいなくなっちゃうかもしれないけど! 和了トップ状況では速さが命。がつがつ仕掛けて、最速の和了を勝ち取りにいくのじゃ!
この牌姿のように、アガリトップ状況では「喰いタン」が有効になる場面が頻出じゃ。鳴いて和了れるかを普段以上に意識しながら打てば、1位率もぐーんとアップするはずじゃよー!
【アガリトップなら、多少苦しくてもGoじゃ!】
また、以前の鳴きに関するコラムでは
「安全・速さ・高打点のいずれか1つでも満たしていれば鳴くのもアリ!」とお話したのを覚えてるかのう?
今回のようなアガリトップ状況は、その「高打点」のOKランプが常に灯っているような状況じゃ。なにしろ説明した通り、1000点のアガりが満貫や跳満と同じくらいの価値を持つからのう!
つまり、鳴き始めの条件が大きく緩和されるわけじゃ!
多少苦しい形が残った手格好からでも、役牌のポンをしていく場面は大いに増えることじゃろう。
愚形ターツが残っているため白をポンしても「速さ」はやや微妙、を仕掛けると安牌を2枚消費してしまうので、「安全」面もやや不安。平場ならばはスルーして雀頭候補と安牌を兼ねて抱えながら、ゆったりと好形や高打点を目指したくなる手格好じゃ。
しかぁーし! 和了トップ状況だけは別腹なのじゃ!!
大事なので何度も言うけど! この場面の「1000点のアガり」には、8000点・12000点と変わらないほど大きな価値があるからじゃ!
また、だけでなく、カンやカン、カンなども「役牌バック」で仕掛けていきたいところじゃ。
以前に解説した「役牌バック」作戦のデメリットは2つ。
「リーチによる打点上昇が見込めなくなる」と、「役牌が出ないと和了れないこと」じゃ。
しかし、打点を気にする必要がないアガリトップならば1つ目のデメリットは限りなく小さくなるし、2つ目のデメリットに関しても、他家も微差で競っている状況のため前に出るしかない(平場ならば絞られる役牌なども、切らざるを得ない局面が増える)ため、「役牌バック」の弱みが大きく緩和されているのじゃ!
このようにアガリトップの状況では、速度を意識した仕掛けが非常に有効になるのじゃ!
【今回のまとめじゃ!】
・オーラスで微差の1着争い・ラス争いの状況は1000点でもアガればOK! アクセル全開でアガりに向けて全速前進じゃ!
・1000点の和了にも高い価値があるため、門前リーチの打点上昇メリットが小さくなるのじゃ! そのため、スピードアップのために鳴いて手を進める場面が平場よりも増えるのじゃ!
・特に役立つ手役は「喰いタン」と「役牌」。バック仕掛けも積極的に駆使するのじゃ!
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