萩原聖人、
聖夜の闘牌へRAIDEN GO!
文・東川亮【火曜担当ライター】2024年12月24日
12月24日・クリスマスイブ。
みなさんはどのようにお過ごしでしたでしょうか。
大和証券Mリーグは、もちろんいつもと同じように行われていました。
それはすごく素敵なことだと思いますし、選手たちもいつもと同じように熱い戦いを繰り広げ、視聴者を楽しませてくれていました。
(我々も同じく、観戦記書きます)
クリスマスでも麻雀だよ!
第2試合
南家:仲林圭(U-NEXT Pirates)
第2試合を制したのは、U-NEXT Piratesの仲林圭。
初戦の瑞原明奈と合わせてチーム同日連勝。上位の赤坂ドリブンズ・セガサミーフェニックスに猛チャージです。
仲林はアガリ6回放銃ゼロと完璧なスタッツだったのですが、手順的にもアガリの価値的にも特に大きかったのが、東2局。
この局では早々にドラが3枚になるチャンス手をもらい、タンヤオ進行をしていくなかで、7巡目にの形からを切ります。
赤のある受けは残したくなりそうですが、この手に赤を引いたところで打点が満貫止まりになる可能性もあり、それだったら自分から3枚見えているの外で良さそうな受けを残すという一手。のリャンカンで残す選択もありますが、こう受けておくとピンズを引いたときの変化にも対応しやすいですよね。
この選択がピタリとはまり、狙いのを引き入れてテンパイ。ピンフドラ3でタンヤオにならずとも打点十分ということでダマテンを選択。
萩原から出アガリして満貫を加点し、そこからは効果的にアガリを重ねる盤石のゲーム回しでした。
しいて言えば、いつかの忘れ物である国士無双が成就すれば仲林にとって最高のクリスマスになったかもしれませんが、まあそれは次にとっておきましょう。
さて、結果を見れば仲林の快勝なのですが、より視聴者の印象に残った選手は、もしかしたら萩原聖人だったのではないでしょうか。少なくとも、筆者はそうでした。
東2局1本場、仲林に手痛い12000を打ち込んだ次局。
まとまった手をもらった萩原は、3巡目にを空切り。もちろん効率上はロスになりますが、これは後に待ちとなったときの布石です。ツモ切らず、あえて手出ししたところに工夫が見えますよね。
痛ってぇ。
明確に裏目ですが、これはやむなし。
もしを暗刻にしていたら、この最終形にはなっていなかったはずです。待ち高目三色のリーチはまさに思い描いていた形。そう、このリーチをかけるために、俺は麻雀を打っていたっ・・・。
リーチの一発目、1シャンテンの園田がを持って来ます。自身の手はチートイツとメンツ手の両天秤、形を維持するなら、選ぶ牌は・・・
やはり萩原が序盤に並べているの外、になりますよね。
麻雀を打っていて、こんなに構想通りにことが進むことはなかなかありません。けれども、それがたまに決まったときって本当に気持ちが良いものです。リーチ一発ピンフ三色赤のハネ満を決めて、萩原は前局の失点をすぐに取り返しました。
局は進んで南3局。萩原は1巡目のから鳴いて、役をつけます。
ホンイツを見たのか、カンターツは不採用でしたが、ドラ受けのターツは採用して1シャンテン。この局を流せば結構2着以上で終われそうです。
このままアガリまで向かうのかな、と思いましたが、を引いて受けを広げた次巡、をポンしてホンイツへ移行。少しでも打点をつけにいきます。
そこへ、ラス目の園田がテンパイ。リャンメン待ちではなくシャンポン待ち、ツモり三暗刻の形に受けてリーチをかけました。めちゃくちゃ負けている園田ですが、ここでハネ満をツモっておけばオーラスでラス抜けする現実的な条件を残せます。ただでは負けんぞ園田賢。
そこに萩原も待ちで追いつきます。すると・・・