Mリーグweeklyダイジェスト
2022年10月24日〜10月28日
■10月24日(月)
対戦カード:KADOKAWAサクラナイツ・KONAMI麻雀格闘倶楽部・TEAM雷電・U-NEXT Pirates
第1試合
仲林が序盤からアガリを重ねると、南1局にはリーチ一発ツモ赤裏3のハネ満ツモで大きく突き抜ける。そのままリードを保って試合を終え、うれしいMリーグでの初勝利を飾った。本田もしぶとく2位をキープし、チームにプラスを持ち帰っている。
1位 仲林圭(U-NEXT Pirates)+64.3
2位 本田朋広(TEAM雷電)+2.1
3位 渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)▲20.3
4位 滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部)▲46.1
【観戦記】
煌(きらめ)き出した超新星、仲林圭の麻雀がMリーグに旋風を巻き起こす(江嵜晋之介)
第2試合
仲林・渋川の2人が今シーズン初の連闘で臨んだ一戦だったが、主役となったのは寿人。中打点のアガリでリードした南2局に、リーチツモ赤3裏2のハネ満ツモで加点。最後まで攻め手を緩めず押し切って、今シーズン2勝目をマークしている。
1位 佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)+69.2
2位 瀬戸熊直樹(TEAM雷電)+10.4
3位 仲林圭(U-NEXT Pirates)▲24.4
4位 渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)▲55.2
【観戦記】
卓上を支配するその姿、まさに「魔王」 佐々木寿人が魅せるアガリへの繊細な執念(徳岡明信)
■10月25日(火)
対戦カード:赤坂ドリブンズ・EX風林火山・渋谷ABEMAS・セガサミーフェニックス
第1試合
瑠美が東1局のハネ満でリードして試合を進めるも、食い下がっていった丸山が南2局の親番で満貫をツモって逆転。数々の放銃危機を回避して勝利への執念を見せたが、最終局で瑠美が満貫ツモを決めて再逆転し、自身の連勝を決めた。
1位 二階堂瑠美(EX風林火山)+71.5
2位 丸山奏子(赤坂ドリブンズ)+26.7
3位 白鳥翔(渋谷ABEMAS)▲38.1
4位 茅森早香(セガサミーフェニックス)▲60.1
【観戦記】
ドリブンズへの呪いは私がふりほどく! 丸山奏子、育成4年目の姿(ZERO / 沖中祐也)
第2試合
南4局まで拮抗した展開が続いたが、オーラスに親番を迎えた松本が怒濤のアガリラッシュを見せて持ち点を伸ばし、個人3連勝。トータルスコアランキングでも首位に立った。熾烈な2位争いは勝又が逃げ切り。魚谷は4位でセガサミーフェニックスは痛い連続ラスとなっている。
1位 松本吉弘(渋谷ABEMAS)+77.1
2位 勝又健志(EX風林火山)▲0.6
3位 園田賢(赤坂ドリブンズ)▲27.8
4位 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)▲48.7
【観戦記】
■10月27日(木)
対戦カード: 赤坂ドリブンズ・KADOKAWAサクラナイツ・KONAMI麻雀格闘倶楽部・セガサミーフェニックス
第1試合
岡田が東3局の親番でツモり四暗刻のリーチをかけ、めくり合いとなった高宮からの出アガリでハネ満を直撃。一人抜け出す形となり、そのまま逃げ切ってトップを獲得した。たろうは近藤へのダマテン満貫放銃などが響き、悔しい敗戦となった。
1位 岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ)68.3
2位 近藤誠一(セガサミーフェニックス)+14.5
3位 高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)▲27.3
4位 鈴木たろう(赤坂ドリブンズ)▲55.5
【観戦記】
今年の私は一味違う!KONAMI麻雀格闘倶楽部 高宮まりの新しいスタイルとは(ゆうせー)
第2試合
堀が南1局の親番でハネ満をツモ、ラス目から一気にトップ目まで浮上。いったんは魚谷に逆転を許すも、オーラスで伊達への放銃危機を回避し、テンパイノーテンの差で魚谷を再逆転してチームの同日連勝を決めた。園田はこの試合でも難しい選択を数多く迫られ、見せ場を作るも4位で試合を終えている。
1位 堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)+53.9
2位 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)+10.9
3位 伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部)▲16.6
4位 園田賢(赤坂ドリブンズ)▲18.2
【観戦記】
できることは全部やれたか 園田賢、敗北の中で魅せる男(東川亮)
■10月28日(金)
対戦カード:EX風林火山・渋谷ABEMAS・TEAM雷電・U-NEXT Pirates
第1試合
勝又が親番でリーチツモドラ裏3のハネ満をツモってトップ目に立つ。その後、一度は日向に逆転されるも南3局に再逆転し、自身の今シーズン初トップを獲得した。なお、この試合では黒沢が3局も鳴くという、珍しい場面もあった。
1位 勝又健志(EX風林火山)+62.4
2位 日向藍子(渋谷ABEMAS)+13.6
3位 黒沢咲(TEAM雷電)▲21.8
4位 瑞原明奈(U-NEXT Pirates)▲54.2
【観戦記】
第2試合
南2局、親番の優がトップ目の亜樹から満貫を直撃し、一気にトップ目へと浮上。オーラスは多井が逆転トップを目指すリーチをかけるもテンパイを入れていた優がアガって局を終わらせ、自身連勝を飾った。亜樹は、一度はトップ目に立つも南場に転落、悔しい4位となっている。
1位 鈴木優(U-NEXT Pirates)+65.0
2位 多井隆晴(渋谷ABEMAS)+2.2
3位 黒沢咲(TEAM雷電)▲22.8
4位 二階堂亜樹(EX風林火山)▲44.4
【観戦記】
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■ピックアップMリーグ
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■10/24-28の結果
ABEMASがなんと、開幕から16戦ラスなしで10月をフィニッシュ。400ポイント以上を稼ぎ、しばらくはABEMAS1強体制が続きそうな予感がある。一方で苦しんでいるのが、10月1トップのドリブンズ。まだ序盤とは言え、このままシーズンが進むと他チームから浮上を阻まれる、過去のシーズンにあったような展開に巻き込まれることも予想されるだけに、早めにマイナスを減らしていきたい。
■10/31-11/4の注目ポイント
シーズンも徐々に進み、各チームの起用法もある程度明確になってきた。ABEMASのように各選手をローテーション的に起用するチームもあれば、連闘起用をしてくるチームも出てきている。また、自団体のタイトル戦などを戦う選手にも注目。各チームの事情を踏まえ、出場選手を予想していくのも面白そうだ。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。