Mリーグweeklyダイジェスト
2022年10月31日〜11月4日
■10月31日(月)
対戦カード:EX風林火山・KONAMI麻雀格闘倶楽部・セガサミーフェニックス・U-NEXT Pirates
第1試合
アガリ4回、放銃ゼロと盤石の試合運びを見せた寿人が快勝。今シーズン苦戦が続き、この試合でも劣勢だった近藤は、南3局に起死回生のツモり四暗刻リーチをかけるもツモ山に残っていたアガリ牌を引き寄せることはできず、逆転はならなかった。
1位 佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)+63.2
2位 二階堂亜樹(EX風林火山)+4.4
3位 小林剛(U-NEXT Pirates)▲16.9
4位 近藤誠一(セガサミーフェニックス)▲50.7
【観戦記】
眠れる大魔神の左腕 近藤誠一の選択がセガサミーを救う鍵となるか(江嵜晋之介)
第2試合
松ヶ瀬が逆転勝利。東場に茅森へ18000を放銃して持ち点がマイナス寸前まで落ち込むも、南場に高打点のアガリを連発して5万点以上稼ぎ、トップをもぎ取った。最終局には3位浮上へハネ満ツモ条件の優にハイテイ手番を回してアシストするなど、巧みな打ち筋が光った。
1位 松ヶ瀬隆弥(EX風林火山)+67.2
2位 茅森早香(セガサミーフェニックス)+11.6
3位 鈴木優(U-NEXT Pirates)▲28.1
4位 伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部)▲50.7
【観戦記】
ハロウィンの夜を熱狂させた 松ヶ瀬隆弥とっておきのギフト(東川亮)
■11月1日(火)
対戦カード:赤坂ドリブンズ・KADOKAWAサクラナイツ・渋谷ABEMAS・セガサミーフェニックス
第1試合
日向が東3局の親番でリーチリンシャンツモドラ9という衝撃の三倍満、12000オールを炸裂させると、最後も自力で押し切って大きなトップを獲得。2位以下の順位争いも熾烈だったが内川が2位を、瀬戸熊が3位をキープして試合を終えている。
1位 日向藍子(渋谷ABEMAS)+85.8
2位 内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ)+6.7
3位 瀬戸熊直樹(TEAM雷電)▲33.6
4位 村上淳(赤坂ドリブンズ)▲58.9
【観戦記】
それは天からの贈り物ではなくABEMASの意思である 日向藍子、伝説の12000オール(ZERO / 沖中祐也)
第2試合
本田がトップ目に立った親番からさらに鋭い攻めを繰り出してアガリを重ね、最終的には6万点オーバーの大勝。デビューイヤーの昨シーズンは苦しい時期が長かったが、今シーズンはアグレッシブな戦いを魅せている。また、松本が4位となり、渋谷ABEMASは今シーズン18戦目にして初のラスとなった。
1位 本田朋広(TEAM雷電)+83.9
2位 鈴木たろう(赤坂ドリブンズ)▲1.9
3位 渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)▲22.0
4位 松本吉弘(渋谷ABEMAS)▲60.0
【観戦記】
■11月3日(木)
対戦カード: 赤坂ドリブンズ・EX風林火山・KADOKAWAサクラナイツ・U-NEXT Pirates
第1試合
苦戦が続いていた園田が自身、そしてチームの2勝目を獲得。東3局に悪い配牌を見事にまとめ上げて6000オールのアガリを決め、勝利をつかみ取った。オーラスは仲林が2位キープのアガリを決めてフィニッシュ、手堅くポイントを持ち帰っている。
1位 園田賢(赤坂ドリブンズ)+59.5
2位 仲林圭(U-NEXT Pirates)+8.5
3位 二階堂亜樹(EX風林火山)▲21.7
4位 岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ)▲46.3
【観戦記】
俺たちのエース園田賢はドリブンズに1ヶ月ぶりのトップを持ち帰ることが出来るのか?(ゆうせー)
第2試合
今シーズン、ここまで良い結果が出ていなかった小林が、仕掛けて良し、リーチして良しの盤石なゲーム運びで、シーズン初勝利を飾った。サクラナイツは痛恨のデイリー2ラスとなり、大きくポイントを減らしてしまっている。
1位 小林剛(U-NEXT Pirates)+70.9
2位 勝又健志(EX風林火山)+3.2
3位 村上淳(赤坂ドリブンズ)▲25.4
4位 堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)▲48.7
【観戦記】
ダマテン、リーチ、鳴いての1000点 極上のスマイルと共に提供される 小林剛バリューセット(徳岡明信)
■11月4日(金)
対戦カード:KONAMI麻雀格闘倶楽部・渋谷ABEMAS・セガサミーフェニックス・TEAM雷電
第1試合
高打点が飛び交う一戦は、白鳥が親番での4000オールによる加点などを生かして勝利。最後は本田が逆転トップに必要な満貫ツモ条件を満たしたが、最後は茅森から出アガリし、2位をキープして試合を終えている。
1位 白鳥翔(渋谷ABEMAS)+54.9
2位 本田朋広(TEAM雷電)+12.6
3位 茅森早香(セガサミーフェニックス)▲19.6
4位 滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部)▲47.9
【観戦記】
徹底検証!本田のオーラスは見逃すべきだったのか?(渡邉浩史郎)
第2試合
オーラスは3者に現実的なトップの可能性がある状況となり、親番の高宮が4000オールで大きく抜け出して、自身の今シーズン初トップを獲得した。多井はレギュラーシーズンではおよそ1年間4位がなかったが、この試合では大きな4位に沈んでしまっている。
1位 高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)+68.8
2位 近藤誠一(セガサミーフェニックス)+13.1
3位 黒沢咲(TEAM雷電)▲14.9
4位 多井隆晴(渋谷ABEMAS)▲67.0
【観戦記】
変わる格闘スタイル 変わらない格闘スピリット 進化し続ける高宮まり(後藤哲冶)
■ピックアップMリーグ
報酬は、自身のトップ 悪魔に魂を売って、松ヶ瀬隆弥は常識の天使を殺す【須田良規のMリーグ2022-23セレクト・10月31日】
10月31日の第2試合、松ヶ瀬隆弥がオーラスにハイテイ手番を鈴木優に回した選択について、メリットやデメリット、それらを織り込んだ思考に触れられている。
河野直也が選ぶ『Mリーガー究極の決断』〜三倍満への最短ルート〜日向藍子編〜
11月1日第1試合、渋谷ABEMAS・日向藍子がアガった衝撃の三倍満には見た目に騙されない、最短ルートでの道筋があった。
■10/31-11/4の結果
ABEMASがついにラスを食ったが、その分トップも獲得しており、週間トータルでのポイントは微増。大きくポイントが動いたのはサクラナイツで、11/3の2ラスもあり、先週から100ポイント以上減らしてしまっている。マイナス域に足を踏み込まないよう、ここで踏ん張りたい。3位サクラナイツから6位パイレーツまでは1戦で変わる程度のポイント差だけに、どこが上位への挑戦権を得られるか。
■11/7-11/11の注目ポイント
11月8日は高宮の誕生日。この日はチームの試合も組まれており、バースデー出場が予想される。11月4日には、近藤・黒沢・多井といった実力者を相手に堂々と戦い抜き、シーズン初トップを獲得。ここで連勝できれば、チームのムードもさらに良くなっていきそうだ。また、ドリブンズはここまで2勝の園田以外に勝ち星がなく、そろそろ他の3選手にも勝利がほしい。村上・たろう・丸山にかかるファンの期待も大きいだろう。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。