【目次】
四槓子とは?
四槓子(スーカンツ)は、槓子を4つ作ると成立する役満です。門前でなくても成立します。四槓子は成立させることが最も難しいと言われる役満です。出現頻度は極めて低く、長く麻雀を打っている方でも見たことがない人は多く、「幻の役満」とも言われています。
四槓子は原則的に牌姿は四暗刻(スーアンコウ)と同様の形になり、牌の種類による制約も一切ありませんので、四暗刻と複合可能な役満なら理論上はほぼ複合可能ですが、現実的ではありません。
四槓子(スーカンツ)が成立する条件
四槓子は、槓子を4つ作ると成立する役満です。一部のルールでは、「ひとりが4回のカンを成立させた時点でアガリとみなす」という成立条件が採用されていることもありますが、一般的には、4回のカンののち裸タンキのテンパイ形でアガったら成立というルールが多く採用されています。
カンの種類は問わないので、暗槓・明槓・加槓のどの方法で槓子を作っても成立します。また、暗槓以外が認められていることから分かる通り、門前でなくとも成立します。
四槓子(スーカンツ)
- 槓子を4つ作る(カンを4回する)
- 門前でなくてもOK
四槓子=槓子を4つ作る
暗槓 明槓
加槓 暗槓 アガリ
不成立となる例
四開槓による途中流局を採用している場合、カンが4回行われると通常は流局となります。ただし、4回のカンがひとりの対局者によって行われた(=四槓子の成立条件が満たされた)場合は、そのまま続行とされます。
ただし、「ひとりの対局者によって4回カンが行われた」後のカンについては、
a.5回目のカンはできない
b.5回目のカンが宣言された時点で流局(嶺上牌は既にない)
など、ルールによって異なりますので注意してください。
四槓子(スーカンツ)と複合しない役満
四槓子は、原則的に四暗刻と複合可能な役満なら理論上はほぼ複合可能です。ですので、複合可能な役満については四暗刻のページをご確認ください。ただし、四暗刻と複合可能な役満のなかで天和(地和)だけは四槓子と複合しません。
「配牌時の第一ツモでのツモアガリ」というアガリ形ではない条件を持つ天和(テンホウ)と地和(チーホウ)は、手の形も牌の種類も問わないため四槓子以外のすべての役満と複合が可能です。ですが四槓子だけは必ずカンをする必要があるので天和(地和)は成立しません。
天和(テンホウ)・地和(チーホウ)とは? 配牌第一ツモでアガると成立する役満
四槓子(スーカンツ)の注意点
包(パオ)
カンを3回している人に対して、カン材を切って大明槓させた場合など、自分が鳴かせたことによって他家の四槓子を確定させてしまった場合に発生する「責任払い」を「包(パオ)」と呼びます。
パオが発生した状態で四槓子をツモアガリされるとその点数をひとりで払うことになり、他家が振り込んでロンアガリされた場合でも、放銃者とパオした人で折半することになります。
明槓
加槓 暗槓 出る
上記の牌姿の場合、待ちの三槓子テンパイだが、をカンすると四槓子となるので、を捨ててカンされた場合パオとなる。ツモアガられたときはパオ者が32000(48000)点払い、他家が振り込んだ場合は放銃者とパオ者で16000(24000)点ずつ払う。
ただし、四槓子の場合は牌の種類が確実に特定できる大三元(ダイサンゲン)や四喜和(スーシーホウ)と違い、「四槓子を確定させる牌」が特定できないこともあるので、ルールによって「四槓子のパオ」は採用していないこともあります。
ドラが増える
四槓子が成立した時点で4回のカンが行われていることになるので、表ドラだけで5枚になります。しかも自分は役満である四槓子テンパイなので、ドラが乗っても意味がありません。
さらに、裏ドラも5枚あることになりますので、他家にリーチをかけられた場合、膨大なドラの可能性がある相手の攻撃に対して、自分は裸タンキで守備もままならない状態での闘いになります。
四槓子(スーカンツ)のまとめ
四槓子は、「幻の役満」と呼ばれるくらい出現頻度の低い役満です。その理由は、「4つの槓子を作る」という条件の確率的な難しさ(各槓子につき3枚は自力で引く必要があるため、四暗刻+αのイメージ)に加えて、必ず裸タンキの形になるという点にもあります。
アガることができれば役満で大得点のチャンスではあるのですが、あまりに現実的でないその条件に対してシングルの役満は少々割に合いません。初心者の方は、無理に狙うことはせず「人類には不可能」ぐらいのつもりで考えておいたほうが良いかもしれません。
以下の記事で四槓子をはじめ、役ごとの飜数を一覧でまとめています。